ドレーン(どれーん)

ドレーンとは、血液や浸出液、膿、気体などの貯留物を体外に排出させるためのための排液管のこと。

傾向と対策

ドレーン(チューブ)の①用途②管理上の注意事項③排液によるアセスメントの3つを覚えておこう!

よくわかる解説

概要

ドレナージとは持続的に陰圧をかけて胸腔内に貯留した血液などを排出する仕組みをさし、ドレーンとは、ドレナージの際に血液や浸出液、膿、気体などの貯留物を体外に排出させるためのための排液管チューブをさす。


用途

ドレーンには、目的や部位によって種類があり、気胸や肺の手術後に胸腔ドレナージの目的で留置される胸腔ドレーンや、腹部の手術後などで腹腔内の貯留物を体外に排出する目的で使用される腹腔内ドレーン、その他で心囊ドレーンや創部ドレーンなどがある。
吸引圧は(-10〜-15cmH2O)などと表記する。


管理上の注意事項

ドレーン挿入中は、ドレーンチューブの閉塞を防ぐために定期的にミルキングを実施する必要がある。
ドレーンバッグは挿入部よりも高い位置に設置したり持ち上げたりすると逆行性感染の原因となるため、挿入部よりも低い位置で保持する。
ドレーンチューブの外側には排液が付着している可能性が高いため、手袋を着用して処置を行い、手指の衛生を確実に実施することが感染防止に重要である。
・歩行などの移動の際はドレーンが引っ張られたりしないように看護師が付き添う。場合によってはドレーンをクランプ(遮断)する。


排液によるアセスメント

腹腔ドレーンから茶褐色の悪臭のある排液、発熱などの状況が観察された場合、縫合不全により腸内容物が腹腔に漏れていることが考えられる。

縫合不全は術後3~7日に起こりやすく、排液に壊死組織がたまって悪臭を放つ。茶褐色の排液と発熱が認められる場合、腹腔内感染による急性腹膜炎も疑われる為、注意が必要である。


排液によるアセスメント

心囊ドレーンからの排液減少を確認した場合、効果的なドレナージが行われておらず、心タンポナーデ発症の可能性がある。

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