胎児循環(たいじじゅんかん)

胎児循環とは胎児期独自の循環であり、出生後とは違う循環形態である。

傾向と対策

胎児循環の中で、最も酸素を多く含む血液が循環する血管についておさえておこう!

よくわかる解説

胎児循環

胎児循環では肺が機能していないので、酸素化は胎盤を通して行われる。特徴的なのは酸素を供給する場が肺ではなく胎盤であることで、肺を経由しないこと、それらのために胎児独自の3つの短絡経路(静脈管・動脈管・卵円孔)がある。

静脈管:臍静脈肝臓をまたぎ心臓へ向かう短絡
卵円孔右心房左心房への短絡
動脈管:肺動脈から大動脈への短絡


最も酸素を多く含む血液が循環する血管

臍帯には3本の血管が含まれています。そのうちの1本が太い静脈で2本は細い動脈です。臍静脈は酸素を多く含む動脈血流れており、動脈には静脈血が流れています。


静脈管が肝臓を短絡する理由

胎盤で母体から酸素や栄養分を取り込んだ血液は、臍静脈から胎児に入ります。その後で肝臓へと向かう途中で、肝臓に進入する門脈には入らず、静脈管を経由(短絡)して、下大静脈に流入して心臓へ向かいます。
母体からの血液に含まれる栄養分は、胎児の体内でそのまま使えるように、母体の肝臓で代謝されているので、未熟な胎児の肝臓を通過する必要がないためです。

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