潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

潰瘍性大腸炎は、大腸に限局した潰瘍やびらんができる原因不明の炎症性腸疾患で悪性化の頻度は高い疾患。

傾向と対策

旧内閣総理大臣である安倍晋三氏が患い、病状悪化により辞任したことでも有名な潰瘍性大腸炎。潰瘍性大腸炎とクローン病は比較されることが多いので①特徴②違いをしっかり覚えておこう。

よくわかる解説

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜に潰瘍やびらんができる原因不明の炎症性疾患で、7〜8年で大腸がんへと移行することが多く、その炎症は大腸(直腸から結腸に好発)に限局していることが多い。症状は腹痛や滲出性下痢、粘血便などがある。
潰瘍性大腸炎はX線検査のほか下部内視鏡や病理学的検査にて診断される。



クローン病との違い

両方とも国の定める指定難病で、炎症性腸疾患の特徴である、滲出性下痢炎症部から滲出液が出る)を生じることは同じである。
潰瘍性大腸炎の特徴は幅広い年齢層で発症する可能性があり、発症に性差はない。
クローン病との大きな違いは、潰瘍性大腸炎は大腸に限局して炎症が起き、大腸がんに移行し悪性化しやすいという点で、 クローン病は消化管のどの位置にも炎症を起こす可能性があるが、悪性化の頻度は低い点である。
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