ドパミン受容体が遮断されることで出現する症状はどれか。2つ選べ。
1→
幻聴は、脳の中で
ドパミンが多すぎて働いてしまうことで出てくる症状です。
薬はその過剰な
ドパミンの動きを抑えるために使われるので、むしろ改善させる方向に働きます。
そのため、
ドパミンを止めること自体で新しく
幻聴が出てくることはありません。
2→口が乾くのは、薬の中にある「
抗コリン作用」という別の働きによるものです。
ドパミンを止める作用とは直接関係がなく、副作用の一つとして現れることがあります。
3→
妄想も
幻聴と同じで、
ドパミンが過剰に働くことで出てくる症状のひとつです。薬は
ドパミンを抑えることで、こうした
妄想を軽くする効果を狙っています。
そのため、遮断が原因で
妄想が新たに生まれることはなく、逆に減らす方向に働きます。
4→筋肉がガチガチになる(筋強剛)は、
パーキンソン病に似た症状で、
ドパミンを止める薬の副作用でよく見られます。
脳の運動を調整する部分で
ドパミンが足りなくなり、筋肉が固くこわばるのです。
そのため「錐体外路症状」と呼ばれる代表的な副作用のひとつになっています。
5→じっとしていられない感じ(
アカシジア)は、体を動かさずにはいられない不快な症状です。
ドパミンを強く止める薬を使ったときに出やすく、本人にとってとてもつらい副作用です。
歩き回ったり、足を動かし続けたりする姿が特徴的で、治療中の注意点になります。