第113回看護師国家試験 午前84

1→これは誤りです。敗血症性ショックにおいては、血管拡張や心拍出量の低下などの原因により、血圧は低下します。これはショックの特徴的な症状の一つです。

2→これも誤りです。敗血症による組織の酸素不足や利用障害は、乳酸の産生を増加させます。敗血症性ショックでは、体内の代謝異常によって血中の乳酸濃度が上昇することが一般的です。

3→正解です。敗血症性ショックは多くの場合、グラム陰性菌による感染症が原因であり、これらの菌が産生するエンドトキシンが血中に放出されることが原因となります。

4→正解です。敗血症性ショックが進行すると、全身の血流障害により多臓器不全が生じることがあります。これは敗血症性ショックにおける死亡の主な原因の一つとされています。

5→敗血症性ショックの初期では、末梢血管が拡張して血圧が低下します。それを補うため、心拍出量が増えて末梢に酸素を多く送ろうとするウォームショックの状態が起こります。しかし、最終的にはコールドショックへと移行します。ウォームショックからコールドショックに変化するのが特徴です。