次の文を読み〔午後問題115〕、〔午後問題116〕、〔午後問題117〕の問いに答えよ。
Aさん(35歳、男性、建設業)は、両親と3人で暮らしている。3年前の仕事中に屋根から転落して、第12胸髄を損傷した。1か月前から車で作業所に通い、作業中はほとんど車椅子に座っている。週1回の
訪問看護を利用している。
〔午後問題117〕
Aさんは自宅のトイレを利用している。緩下薬を内服し、2日に1回
浣腸を行っている。猛暑が続く8月の訪問時にAさんは最近便秘がちで尿量も少ないと
訪問看護師に繰り返し訴えた。Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
1→便秘がちで
浣腸を使用していること、尿量も少ないこと、猛暑が続いていることから、
脱水の可能性があるため、水分の摂取を促すことが最も適切である。
2→
脱水による便秘も考えられるため、安易に
浣腸の回数を増やすことは適切ではない。
浣腸の回数を増やすと、さらに水分を喪失するので
脱水を引き起こす危険がある。
3→便秘がちで尿量が少ないことを訴えているが、ポータブルトイレの利用を勧めても解決策にはならないと考えられるため、適切ではない。
4→別の緩下薬で便秘の改善が期待できるかもしれないが、安易に緩下薬の変更を試みるよりも、まずは水分摂取を増やすことで改善がみられるかどうかを確認する方が適切である。