次の文を読み〔午後問題112〕、〔午後問題113〕、〔午後問題114〕の問いに答えよ。
Aさん(40歳、男性)は、大学1年生のときに
統合失調症を発症し、精神科病院に20年
入院している。今回、退院して両親と同居することになった。
入院中は定期的に
作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。
〔午後問題114〕
Aさんは受診時に「毎日父親に責められます。実家を出て生活してみたいです」と訴えた。Aさんに単身生活の経験はない。Aさんに勧める社会資源で最も適切なのはどれか。
1→知的障害者・精神障害者が地域生活に移行するために、生活の維持・向上などの支援を行う
自立訓練(
生活訓練)が、Aさんにとって最も適した社会資源である。
2→
小規模多機能型居宅介護とは、可能な限り自立した生活を送れるように、利用者の選択に応じて、施設への通所を中心として、短期間の宿泊や自宅への訪問を組み合わせて、日常生活上の訓練や支援を行う場所であり、Aさんは、家を出たいという希望があるため、サービスとしては適さない。
3→実家を出て暮らしたいというAさんの希望から、
ショートステイは適さない。
4→
共同生活援助(
グループホーム)は、共同生活を営む住居において、生活上の相談や服薬指導、生活に必要な金銭に関する助言などを受けることができるもので、対象としては、単身生活に移行するための訓練の場であるため、
自立訓練をまず受けてから、その後利用したい資源でもある。