Aさん(78歳、女性)は
認知症があり、
認知症高齢者の
日常生活自立度判定基準Ⅰである。1人で暮らしており、かかりつけの医師から処方された複数の
内服薬を1日3回服用している。
嚥下障害はない。Aさんは「薬がたくさんあって、余る薬もあるのよ」と
訪問看護師に話した。
このときの
服薬管理で適切なのはどれか。
1→薬を1回ごとにまとめて包装する「一包化」は、
認知症がある人にとって服薬の間違いや飲み忘れを減らすのに非常に有効な方法です。本人がほぼ自立している(自立度Ⅰ)ため、一包化により管理の簡素化を図ることが最も適切です。
2→
嚥下障害がないため、形状変更(粉砕や水薬への変更)は不要です。不要な形状変更は効果の変化や安定性低下のリスクもあるため、適応外です。
3→
訪問看護師は毎回の服薬時間に訪問できるわけではなく、1日3回の内服をすべて直接確認することは現実的ではありません。服薬支援の一環にはなるが、全体管理としては不適切です。
4→ただ薬をまとめるだけでは、どの薬をいつ飲むかがわかりにくくなり、かえって混乱を招く恐れがあります。
認知症がある場合は明確な
服薬管理方法が必要です。