Aさん(80歳、男性)は、1人暮らしで以前から軽度の物忘れがある。かかりつけ医から「Aさんは便秘がちで改善しない状況が続いている。訪問してケアして欲しい」と
訪問看護の依頼があった。
訪問看護師が訪問したところ、腹部に便塊を触知し、腸蠕動音は微弱であった。
訪問看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
1→腹部に便塊を触知し、蠕動運動も微弱であることより、
弛緩性便秘が疑われる。
腹部や腰部を
温罨法で温めることで、腸の蠕動運動を促進させることができ便秘の改善に有効であるため、優先度は高い。
2→Aさんには軽度の物忘れがあるため、市販薬を継続して内服することにリスクがあると考えられる。
誤飲や多用してしまうなどの可能性があるため、勧めるべきではない。
3→Aさんには軽度の物忘れがあるため、記録を継続することが難しい可能性がある。
また、いつ排便したかの記録は便秘の程度の把握には役立つが、優先度が高いケアではない。
4→ホームヘルパーに食事の準備を依頼する前に、食物繊維の摂取を多くするなど、まずは食事指導を行うことの方が優先順位が高い。
また、ホームヘルパーに支援を依頼するのは
訪問看護師ではなく、
介護支援専門員の役割である。