一次救命処置（いちじきゅうめいしょち）

一次救命処置（BLS：Basic life Support）は、医療チームや必要な医療デバイス・または薬剤などが到着するまでの間にも実践できる、最低限の救命処置のこと。

具体的には、呼吸の停止と心肺停止が確認された場合、気道確保、胸骨圧迫（CPR）による心臓マッサージ（5cm以上胸が沈むように、100～120回/分）と人工呼吸を30 対 2の比率で、ただちに開始する。
医療チーム要請も同時に速やかに行い、可能であればAEDを装着する。

医療従事者が行う一次救命処置（BLS）の手順は、「JRC蘇生ガイドライン2015」によると以下のようになっている。
①周囲の安全を確認し、患者の肩を軽くたたきながら大声で呼びかけ、反応をみる。反応がなければ大声で応援を呼び、周囲の人に119番通報とAEDの手配を依頼する。
②患者に反応がなければ、気道を確保して呼吸を確認し、正常な呼吸があれば気道確保を実施して応援を待つ。
③呼吸なしまたは死戦期呼吸がみとめられた場合は、CPRの適応とみなし、ただちに胸骨圧迫を開始する。
④人工呼吸の準備ができしだい、30：2で胸骨圧迫に人工呼吸を加える。
⑤AEDが到着したら、すみやかに装着する。
⑥BLSを継続する。