老年看護学|看護師国家試験問題|161問〜180問
第101回国家試験 午前106
次の文を読み〔午前問題106〕、〔午前問題107〕、〔午前問題108〕の問いに答えよ。
Aさん(76歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。これまで健康に生活しており、登山会への参加を趣味にしていた。3週前に、散歩中に転び、殿部から腰背部にかけての痛みがあったが様子をみていた。Aさんは痛みのため臥床して過ごすことが多くなり、次第に足に力が入らず立ちあがりも困難になった。食事は夫が購入した弁当を残さず食べていた。2日前から1日中臥床するようになったため、夫の介助で受診し、腰椎圧迫骨折と診断され入院した。
〔午前問題106〕
入院時のアセスメントで最も適切なのはどれか。
第113回国家試験 午前49
A さん (86歳、 女性) は、 生まれ育った地域で、近所に住む友人と交流しながら1人で暮らしていた。 買い物へ行く途中に転倒し、 腰椎圧迫骨折(lumbar compression fracture)で入院治療を受け退院後は他県に住む長女夫婦と同居している。 暮らし始めて間もなく、Aさんは「私はここで暮らして、 新しい友人ができるかしら」 と長女に訴えるようになり、徐々に口数が少なくなった。このときのAさんの状況はどれか。
第108回国家試験 午前118
(次の文を読み118、119、120の問いに答えよ。)
Aさん(81歳、女性)は、1人暮らし。7年前から糖尿病、高血圧症、便秘症で病院の内科に定期的に通院しており、近所に住む長女が時々様子を見に来ていた。本日、長女がAさん宅を訪ねたところ、Aさんは床に倒れて起き上がれなくなっていた。受診の結果、胸椎と腰椎の圧迫骨折で病院に入院した。入院時、Aさんは病棟看護師に「朝食は食べていません。朝の薬を飲んだと思うが、はっきり覚えてません。家に帰ればわかります」と話した。病棟看護師が体のことで心配なことはあるかを問うと「この半年で体重が2kg減りました。最近は疲れやすく歩くのもゆっくりで、握力も弱くなり荷物を持つのがつらいです。このまま寝たきりになるのではないかと不安です」と話した。内科のカルテには1か月前の計測で身長150cm、体重41kgと記載されていた。入院時のバイタルサインは、体温36.6℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧144/88mmHg。血糖値114mg/dLで、軽度の皮膚湿潤があった。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは29点であった。
(第118問)
入院時のアセスメントで適切なのはどれか。
第101回国家試験 午後61
介護保険制度の開始後、認定者数の増加が最も著しいのはどれか。
第111回国家試験 午前53
介護保険制度における施設サービスはどれか。
第105回国家試験 午後47
日本の平成26年(2014年)の国民生活基礎調査において高齢者世帯の所得で、1世帯当たり平均所得金額の構成割合が最も高いのはどれか。
第113回国家試験 午前100
次の文を読み 100~102の問いに答えよ。
Aさん(70歳、女性)は夫(68歳)と2人で暮らしている。BMI26で左股関節の変形性関節症のため関節可動域の制限と疼痛があり、外出時はT字杖を使用している。症状が強いときに消炎鎮痛薬を服用しているが、日常生活動作は自立している。
Aさんは過去に転倒したことはないが、左右の下肢の差が3cmあり、立ち上がるときにふらつくことがある。自宅で座って過ごす時間が長い。Aさんは定期受診のため夫に付き添われて外来を受診した。
Aさんの症状の悪化を予防するための説明で適切なのはどれか。
第108回国家試験 午前102
(次の文を読み100、101、102の問いに答えよ。)
Aさん(89歳、女性)は、息子夫婦と3人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-2。腹部膨満感とふらつきを自覚したため受診したところ、原発不明の癌による多臓器への転移と腹水貯留が認められ、入院した。入院時に、医師からAさんと家族に、回復の見込みが低いことが伝えられた。看護師に、Aさんは「もう十分長生きできましたから、自然に最期を迎えたいです」と話した。
身体所見:身長148cm、体重43kg、腹囲80cm。体温36.8℃、血圧128/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度SpO297%。意識レベル清明。
検査所見:Hb 6.9g/dL、総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、ASTGOT45IU/LU/L、ASTGOT60IU/LU/L、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L。
(第 102 問)
1週後、Aさんは反応がなくなり、尿量の減少、血圧の低下、下顎呼吸、チアノーゼがみられるようになり、家族が病室に集まった。「最期に何かしてあげたいけれど、何ができるのかわかりません」と看護師に話した。
家族に対する看護師の対応で最も優先順位が高いのはどれか。
第106回国家試験 午後93
次の文を読み〔問題91〕、〔問題92〕、〔問題93〕の問いに答えよ。
Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson病で、現在Hoehn-Yahrの重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。
〔問題93〕
有料老人ホームの看護師はAさんに病気の進行を予防するために運動を勧めたが、Aさんは「この病気は進行性だからいつかは動けなくなる。今、転ぶと骨折して動けなくなるかもしれない。だから運動するのは嫌だ」と言う。AさんはParkinson病に関する情報を入手しており、病状の理解ができている。薬物は自己管理できている。かかりつけ医に自分から病状の説明を求めることもある。Aさんの転倒の不安を軽減するために看護師とAさんが一緒に実施することで、最も適切なのはどれか。
第101回国家試験 午後105
次の文を読み〔午後問題103〕、〔午後問題104〕、〔午後問題105〕の問いに答えよ。
Aさん(99歳、女性)は、特別養護老人ホームに入所している。脳卒中の後遺症で左片麻痺がある。肺炎をきっかけに寝たきりになり、食事摂取量が低下した。Aさんは「私はここで最期を迎えたい。痛い思いはしたくない。死ぬときは苦しまないようにしてもらいたい」と何度も話すようになった。娘夫婦と孫とが頻繁に面会に来ている。医師が家族に回復の見込みが低いことを伝え、家族は特別養護老人ホームでの看取りに同意した。
〔午後問題105〕
Aさんは深い昏睡の状態になり、四肢の冷感、チアノーゼ及び下顎呼吸が出現してきた。痰は絡んでいない。医師は付き添っていた家族にAさんの死が近いことを告げた。Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
第101回国家試験 午後62
加齢によるホルモンの基礎分泌量の変化で正しいのはどれか。
第110回国家試験 午前99
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(92歳、女性)は、脳梗塞の後遺症のため要介護で、2年前から特別養護
老人ホームに入所している。入所時は、日常生活は全介助で、話しかけるとうなずいたり首を振るなど自分の意思を伝えることができた。Aさんは歌が好きで、歌に関するレクリエーションには車椅子で参加し、笑顔がみられていた。
家族は週1回、面会に来ていた。入所時に、Aさんは「延命処置を望まない、家族は「できるだけ長生きしてほしい」と言っていた。
最近、ほとんど食事を摂らなくなり、閉眼していることが多く、看護師や施設職員の声かけに対する反応が徐々に鈍くなってきた。家族が面会時に声をかけると、目を開け、うなずくなどの意思表示がある。Aさんの状態から、医師と相談し看護師は、看取りの準備が必要であると判断した。
問題99
3日後、Aさんは声かけに全く反応しなくなったため、看護師は死期が迫っていると判断した。
看護師が観察するAさんの状態はどれか。
第101回国家試験 午前107
次の文を読み〔午前問題106〕、〔午前問題107〕、〔午前問題108〕の問いに答えよ。
Aさん(76歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。これまで健康に生活しており、登山会への参加を趣味にしていた。3週前に、散歩中に転び、殿部から腰背部にかけての痛みがあったが様子をみていた。Aさんは痛みのため臥床して過ごすことが多くなり、次第に足に力が入らず立ちあがりも困難になった。食事は夫が購入した弁当を残さず食べていた。2日前から1日中臥床するようになったため、夫の介助で受診し、腰椎圧迫骨折と診断され入院した。
〔午前問題107〕
入院後5日が経過し、Aさんは病室内を歩くようになったが、腰痛を訴えている。看護師が検討すべき事項として適切なのはどれか。
第113回国家試験 午前101
次の文を読み 100~102の問いに答えよ。
Aさん(70歳、女性)は夫(68歳)と2人で暮らしている。BMI26で左股関節の変形性関節症のため関節可動域の制限と疼痛があり、外出時はT字杖を使用している。症状が強いときに消炎鎮痛薬を服用しているが、日常生活動作は自立している。
Aさんは過去に転倒したことはないが、左右の下肢の差が3cmあり、立ち上がるときにふらつくことがある。自宅で座って過ごす時間が長い。Aさんは定期受診のため夫に付き添われて外来を受診した。
101
外来で、診察終了後にAさんから「少し話がある」と言われた女性のB看護師は、空いている診察室で面談した。Aさんから「男性の医師には聞けなかったのですが、性交はやめておいた方がよいでしょうか。股関節の痛みが強くなることはないのですが、夫も心配していました」と相談があった。
このときのB看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。
第112回国家試験 午後87
高齢者の血液検査の結果で成人の基準値と比較して値が高くなるのはどれか。2つ選べ。
第106回国家試験 午前119
次の文を読み118、119の問いに答えよ。
Aさん(89歳、女性)は、認知症と診断されており、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡbである。定年退職後の長男(66歳、未婚)との2人暮らし。Aさんは「役所の世話になるのは嫌だ」と言い、要介護認定を受けることを承諾していなかった。しかし、Aさんが室内で転倒したことをきっかけに、要支援1の判定を受け介護予防訪問看護が導入された。
〔問題119〕
ある冬の訪問時、長男が「母がここ数日寒さを訴え、居間にある電気こたつの温度を最も高くして、肩までもぐり込んでそのまま朝まで眠ってしまう」と話した。長男の話を受けて、看護師が最初に観察する項目で最も優先度が高いのはどれか。
第106回国家試験 午前58
Lewy小体型認知症の初期にみられる症状はどれか。
第108回国家試験 午前97
次の文を読み97、98、99の問いに答えよ。
Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。
第 97 問
Aさんに自己注射を導入できるかを判断するための情報で最も重要なのはどれか。
第106回国家試験 午前56
加齢による咀嚼・嚥下障害の特徴で正しいのはどれか。
第104回国家試験 午後61
パーキンソン病(Parkinson)の症状について正しいのはどれか。