精神看護学|看護師国家試験問題|41問〜60問

第114回国家試験 午後112

次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(21歳、女性、大学生)は、1人で暮らしている。友人関係のトラブルでうつ状態になり、3か月前から精神科クリニックへの通院を開始した。 頓用の抗不安薬を処方され不安が高まったときに服用していたが、徐々に酩酊や陶酔感を得るために服用するようになった。最近は指示された抗不安薬の量では酩酊や陶酔感が得られなくなってきたため、数日分の薬を溜めて一度に大量に服用するようになった。抗不安薬を大量に使用した翌日は大学を休むことが続いていた。

Aさんの現在の状態はどれか。

第114回国家試験 午前115

次の文を読み115~117の問いに答えよ。

Aさん(30歳、男性)は統合失調症で内服治療をしていた。 最近、部屋にこもり、精神科受診以外は外出しなくなった。 ある日、母親がAさんの部屋で大量の薬を見つけ、確認すると「薬は飲みたくない」と話した。受診に付き添った母親は「Aは昼間に寝ていて、夜に窓を開けて、隣の家に向かって「悪口を言うな」「監視するな」と大声で怒鳴る」と主治医に話した。Aさんと母親の強い希望があり、精神科病棟に入院することになり、薬物療法が開始された。
入院3日、夜間の巡視のたびにAさんは起きていて「隣の人が自分を監視している」「皆が悪口を言っている」と小さな声で看護師に話した。日中はホールで眠そうにしていることもあり、レクリエーションには「疲れた」と言って参加しない。他の患者と話すことはあるがトラブルはない。 歯磨きや身だしなみは、声をかけると行う。

Aさんのセルフケアの観察項目で優先度が高いのはどれか。

第102回国家試験 午前105

次の文を読み〔午前問題103〕、〔午前問題104〕、〔午前問題105〕の問いに答えよ。

Aさん(40歳、女性)は統合失調症で入院歴があり、退院後は共同生活援助(グループホーム)を利用していた。1週前から同じグループホームに住む女性と口論したり、夜中にグループホームから飛び出したりするようになったため、職員に付き添われて精神科病院を受診した。診察時は、Aさんは意味不明の言葉を発し、時々興奮したように大声で叫んだ。また、診察室から飛び出したり、衣服を脱いだりする行為も観察された。

〔午前問題105〕
入院後2週、症状が安定して、意思の疎通も良好となり、興奮もみられなくなった。入院後1か月にはADLもほぼ自立していた。入院後1か月のAさんへの看護で適切なのはどれか。2つ選べ。

第112回国家試験 午後109

次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。
Aさん(54歳、男性)は、年金の給付を受けて生活している父親(82歳)と2人暮らしで、母親は2年前に亡くなっている。20歳のときに統合失調症と診断された。20歳代で何回か仕事に就いたが長続きはしなかった。40歳からは無職で、デイケアへ通所していた。1年前にデイケアを中断してからは、ほとんどの時間を自宅で過ごしているが、月1回の外来通院は継続している。Aさんが飲まなかった薬がたくさん残っていることを父親が発見し、主治医に相談した。この相談をきかっけに、週1回の精神科訪問看護を導入することになった。初回訪問時にAさんは「薬は飲み忘れたんです。心配かけてごめんなさい」と父親と訪問看護師に話した。
問題109
このときの訪問看護師の対応で優先度が高いのはどれか。

第103回国家試験 午後114

次の文を読み〔午後問題112〕、〔午後問題113〕、〔午後問題114〕の問いに答えよ。

Aさん(40歳、男性)は、大学1年生のときに統合失調症を発症し、精神科病院に20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。

〔午後問題114〕
Aさんは受診時に「毎日父親に責められます。実家を出て生活してみたいです」と訴えた。Aさんに単身生活の経験はない。Aさんに勧める社会資源で最も適切なのはどれか。

第108回国家試験 午後110

次の文を読み109、110、111の問いに答えよ。

Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。

第 110 問
入院後1か月。Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。
身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4℃、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。
検査所見:クレアチンキナーゼ〈CK〉190IU/L〈U/L〉、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c 5.0%、Na 128mEq/L、K 3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。
Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。

第107回国家試験 午前89

精神科病院で行動制限を受ける患者への対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

第104回国家試験 午前90

精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。2つ選べ。

第111回国家試験 午前98

次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(70歳、女性)は1人暮らし。夫とは1年前に死別した。近くの診療所で高血圧症と心不全と診断され、内服治療をしていた。月1回は診療所で内服薬の処方と食事指導や体重測定などの生活指導を受けていたが、時々薬を飲んだことを忘れてしまうことがあった。日常生活は自立しており、認知機能は問題ない。週2日、事務職のパートとして働いており、電車を使って通勤していた。息子(42歳)と娘(37歳)は仕事のため遠方に住んでいる。1か月前からAさんは家事や外出するときに軽い息切れを感じるようになり、2、3日前からは咳と痰が出るようになった。両足のむくみが出てきたため、診療所から自宅近くの病院を紹介され外来受診した。

身体所見:
意識は清明。身長159cm、体重61.3kg。
体温 37.1℃、呼吸数21/分、脈拍95/分、不整、血圧 164/96 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%(room air)。
両下肢に軽度の浮腫を認めた。

問題98
診察の結果、Aさんは心不全の悪化を認めたため入院することになり、個室を希望した。入院後、酸素マスクによる酸素療法や利尿薬による薬物療法、塩分制限などの食事療法が開始された。入院3日、夜勤の看護師から日勤の看護師への朝の申し送りで、昨晩のAさんは夜間全く眠っていないこと、「ここはどこですか」と繰り返し尋ねてきたこと、娘が学校から帰ってくるのを待っていると言って病室の
入り口を気にしていたことが報告された。日勤の看護師は、Aさんの睡眠状況を改善する必要があると考え、Aさんへの対応について検討した。
看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。

第101回国家試験 午前75

入院患者の精神科リハビリテーションで適切なのはどれか。

第108回国家試験 午前112

(次の文を読み112、113、114の問いに答えよ。)

Aさん(37歳、女性、会社員)は、1人暮らし。11月に経理部へ異動となった。新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。異動から3週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から2か月後、精神科クリニックを受診し、パニック障害と診断された。主治医からは、短時間型の睡眠薬と選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRIが処方された。また、職場の協力を得て仕事量の調整をしてもらうことになった。受診から5日後、Aさんから「昨日の朝から気分が悪くなり、下痢をするようになった」と電話があった。

(第112問)
受診後のAさんの状況に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。

第112回国家試験 午前113

次の文を読み112-114の問に答えよ。

Aさん(20歳、女性)は境界性人格障害(パーソナリティ障害)の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところ家族に発見され、救命救急センターに搬送された。

(問題113)
Aさんは身体的な治療を受けた後、精神科病棟に入院することになった。入院3日の22時、Aさんがハサミを貸してほしいとナースステーションに来た。日勤の看護師がいる時間帯のみ付き添いでハサミの貸出が可能という主治医からの指示を伝えると「B看護師は貸してくれたのに。こんなひどい対応をする看護師はあなただけ」と話し。その場を動かない。このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。

第101回国家試験 午後76

精神障害者の施設症の予防策として、最も適切なのはどれか。

第108回国家試験 午後61

知的障害(精神遅滞)の原因となる疾患はどれか

第113回国家試験 午前65

A さん (30歳、 男性) は、 昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。 会社の会議ではいつも寝てしまい、 居眠り運転で交通事故を起こしたこともある。 笑ったときに脱力してしまうことや、入眠時に誰もいないのに人影が見えたり、 睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。
最も考えられる疾患はどれか。

第109回国家試験 午前67

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に定められている隔離について正しいのはどれか。

第105回国家試験 午前114

次の文を読み〔問題112〕、〔問題113〕、〔問題114〕の問いに答えよ。

Aさん(42歳、男性)は、全身倦怠感を訴え病院を受診したところ、肝機能障害が認められ内科に入院した。Aさんは大量飲酒を長期間続けており、アルコール依存症が疑われた。内科医からの依頼で精神科医が診察をしたときは、Aさんは意識清明で見当識障害はなかった。妻とは不仲であり、半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えていた。

〔問題114〕
その後、薬物治療によって興奮は改善した。肝機能も改善し、夜間もよく眠れるようになったため、退院が決定した。Aさんに対する退院時の説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

第109回国家試験 午後114

次の文を読み112、113、114の問いに答えよ。

Aさん(43歳、男性、会社員)は、妻(38歳)と2人暮らし。1年前から、仕事上の失敗を上司から叱責されることが続いていた。半年前からAさんの飲酒量は次第に増えていき、最近では酒気を帯びたままの出勤や、飲酒を原因とした遅刻や欠勤をすることが増えていた。ある夜、Aさんは居酒屋で多量に飲酒し、その場で意識が消失したため、救急車で救命救急センターへ搬送され、入院となった。器質的検査および生理的検査では異常が認められなかったが、入院翌日に飲酒の問題について同じ病院内の精神科を受診した結果、Aさんはアルコール依存症(alcohol dependence syndrome)と診断された。

問題114
入院中にAさんは、退院後に再び飲酒してしまうのではないかという不安を看護師に訴えた。Aさんの断酒を支援するための看護師の提案で適切なのはどれか。

第114回国家試験 午後113

次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(21歳、女性、大学生)は、1人で暮らしている。友人関係のトラブルでうつ状態になり、3か月前から精神科クリニックへの通院を開始した。 頓用の抗不安薬を処方され不安が高まったときに服用していたが、徐々に酩酊や陶酔感を得るために服用するようになった。最近は指示された抗不安薬の量では酩酊や陶酔感が得られなくなってきたため、数日分の薬を溜めて一度に大量に服用するようになった。抗不安薬を大量に使用した翌日は大学を休むことが続いていた。

ある日の夜、Aさんと突然連絡がつかなくなったことを心配した母親が、Aさんのアパートを訪ねると、意識を失っているAさんを発見した。 すぐに救急車を呼び、Aさんは救命救急センターへ搬送された。翌朝、同じ病院の精神科病棟に転棟し、器質的検査および生理的検査では異常が認められなかった。救急隊からの情報によると、アパートには抗不安薬を大量に服用した痕跡があった。
入院後48時間から72時間にかけてAさんに出現する可能性が高い症状はどれか。

第113回国家試験 午後109

次の文を読み 109~111の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、妻と自営業を営んでおり、2人で暮らしている。2か月前に仕事で大きな失敗をし、謝罪と対応に追われ、あまり夜に眠れなくなり、食欲不振が続いている。1か月前から気分が落ち込み、仕事で妻から間違いを指摘されたことで自信をなくしていた。Aさんは死んでしまいたいと思い、夜に自宅でロープを使って自殺を図ろうとしたところを妻に見つけられた。妻に付き添われ、精神科病院を受診し、うつ病と診断された。受診当日に入院し、抗うつ薬の内服が開始された。Aさんは「生きていても仕方がない。どうせ誰も分かってくれない」と看護師に話した。

109
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。