精神看護学|看護師国家試験問題|61問〜80問
第103回国家試験 午後112
次の文を読み〔午後問題112〕、〔午後問題113〕、〔午後問題114〕の問いに答えよ。
Aさん(40歳、男性)は、大学1年生のときに統合失調症を発症し、精神科病院に20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。
〔午後問題112〕
Aさんは1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。退院後Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。
第103回国家試験 午後111
次の文を読み〔午後問題109〕、〔午後問題110〕、〔午後問題111〕の問いに答えよ。
Aさん(32歳、男性、会社員)は、2年前にうつ病による入院歴がある。Aさんは仕事中に「新しい営業戦略を考えついた」と上司に大声でまとまりのない話を続け、止めようとすると激怒するようになった。会社から連絡を受けたAさんの両親に付き添われて精神科を受診したところ、Aさんは双極性障害と診断され入院した。
〔午後問題111〕
入院後1週間が経過し、Aさんの食事摂取量は増えたが、他の患者への過度な干渉や、自宅への頻繁な電話は続いている。Aさんは「以前は仕事をしすぎて疲れただけで病気ではない。今すぐ退院して仕事に戻りたい」と話しているが、主治医は退院を許可していない。看護師の対応で適切なのはどれか。
第102回国家試験 午後99
次の文を読み〔午後問題97〕、〔午後問題98〕、〔午後問題99〕の問いに答えよ。
Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。
〔午後問題99〕
入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ。
第112回国家試験 午前114
次の文を読み112-114の問に答えよ。
Aさん(20歳、女性)は境界性人格障害(パーソナリティ障害)の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところ家族に発見され、救命救急センターに搬送された。
(問題114)
入院1週間、Aさんは看護師ごとに言動や態度を変えることが多く、病棟ではAさんに対して共感を示す看護師と、拒否的な態度を示す看護師に分かれてしまった。そのため、看護師はチームでの対応についてカンファレンスを行った。Aさんの看護師のチームとしての対応で適切なのはどれか。
第101回国家試験 午後76
精神障害者の施設症の予防策として、最も適切なのはどれか。
第113回国家試験 午後112
次の文を読み 112~114の問いに答えよ。
Aさん (24歳、女性)は大学卒業後、一般企業に就職したが、何度も自宅の鍵を閉めたかどうかを確認するため、遅刻を繰り返した。 連絡せずに複数回の遅刻があったことを上司のBさんから強く注意され、うつ状態となったため精神科外来を受診したところ、 強迫性障害と診断され、選択的セロトニン再取り込み阻害薬 〈SSRI〉が処方が処方された。
内服を始めて1週後、Aさんは看護師に「鍵を閉めたかどうかの確認が増え、睡眠時間が減ってつらい」と訴えている。看護師の声かけで適切なのはどれか。
第107回国家試験 午前57
大震災の2日後、避難所にいる成人への心理的援助で適切なのはどれか。
第102回国家試験 午後53
Aさん(19歳、女性)は、境界性人格〈パーソナリティ〉障害で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。
第111回国家試験 午後69
感染徴候のない在宅療養者に対する床上での排便の援助において、訪問看護師が行う感染対策で適切なのはどれか
第110回国家試験 午後111
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん (32歳、男性)は、仕事上のストレスを抱えていた際に知人から誘われ、覚せい剤を常用するようになり逮捕された。保釈後、薬物依存症の治療を受けることができる精神科病院に入院し、治療プログラムに参加することになった。
問題111
入院後1か月、Aさんは「正直に言うと、今も覚せい剤を使いたいという気持ちがある。もし誘いがあったら、使いたい気持ちを抑えきれないだろう」と悩みを打ち明けた。
Aさんの状態のアセスメントとして適切なのはどれか。
第101回国家試験 午後118
次の文を読み〔午後問題118〕、〔午後問題119〕、〔午後問題120〕の問いに答えよ。
Aさん(52歳、男性)は、妻と会社員の娘と3人で暮らしている。Aさんは2年前に職場を解雇され、再就職先を探している。以前から飲酒する機会は多かったが、解雇後は朝から酒を飲み続け、妻が止めるように言っても聞き入れなかった。Aさんは、3か月前に自宅近くの診療所でアルコール性肝硬変と診断され、断酒を勧められたが実行できずにいた。Aさんは、妻に伴われて専門医療機関を受診し、アルコール依存症と診断された。
〔午後問題118〕
Aさんは、自分がアルコール依存症であることを認めず「酒を減らせば問題ない」と言って説明を聞こうとしない。家族への看護師の対応で適切なのはどれか。
第104回国家試験 午後87
前頭葉の障害に伴う症状で正しいのはどれか。2つ選べ。
第114回国家試験 午後113
次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(21歳、女性、大学生)は、1人で暮らしている。友人関係のトラブルでうつ状態になり、3か月前から精神科クリニックへの通院を開始した。 頓用の抗不安薬を処方され不安が高まったときに服用していたが、徐々に酩酊や陶酔感を得るために服用するようになった。最近は指示された抗不安薬の量では酩酊や陶酔感が得られなくなってきたため、数日分の薬を溜めて一度に大量に服用するようになった。抗不安薬を大量に使用した翌日は大学を休むことが続いていた。
ある日の夜、Aさんと突然連絡がつかなくなったことを心配した母親が、Aさんのアパートを訪ねると、意識を失っているAさんを発見した。 すぐに救急車を呼び、Aさんは救命救急センターへ搬送された。翌朝、同じ病院の精神科病棟に転棟し、器質的検査および生理的検査では異常が認められなかった。救急隊からの情報によると、アパートには抗不安薬を大量に服用した痕跡があった。
入院後48時間から72時間にかけてAさんに出現する可能性が高い症状はどれか。
第108回国家試験 午前68
精神医療審査会で審査を行うのはどれか。
第102回国家試験 午後50
選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉について正しいのはどれか。
第112回国家試験 午後111
次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。
Aさん(54歳、男性)は、年金の給付を受けて生活している父親(82歳)と2人暮らしで、母親は2年前に亡くなっている。20歳のときに統合失調症と診断された。20歳代で何回か仕事に就いたが長続きはしなかった。40歳からは無職で、デイケアへ通所していた。1年前にデイケアを中断してからは、ほとんどの時間を自宅で過ごしているが、月1回の外来通院は継続している。Aさんが飲まなかった薬がたくさん残っていることを父親が発見し、主治医に相談した。この相談をきかっけに、週1回の精神科訪問看護を導入することになった。初回訪問時にAさんは「薬は飲み忘れたんです。心配かけてごめんなさい」と父親と訪問看護師に話した。
問題111
初回訪問から6か月、Aさんの状態は安定し、デイケアへ週3回程度は通所できるようになった。一方で、父親は「Aは食事も作れないし、家のことができないので、自分が死んだ後のことを考えると1人で生きていけるのかが心配だ。どうしたらよいか」と訪問看護師に相談した。それを聞いたAさんも「父が死んだ後の生活が心配だ」と話した。
現時点でAさんと父親へ提案する社会資源で適切なのはどれか。
第109回国家試験 午後111
次の文を読み109、110、111の問いに答えよ。
Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
問題111
入院後3週、Aさんの精神状態は落ち着き、職場に早く戻りたいと意欲があったため、退院に向けての準備をすることになった。自傷行為は、入院前の1回のみだった。Aさんは「また過食をしないか心配だ」と看護師に訴えた。そのため主治医はAさんと話し合い認知行動療法が開始となった。Aさんの退院に向けて、医師、看護師のチームと連携するメンバーで最も適切なのはどれか。
第109回国家試験 午前66
Aさん(25歳、男性)統合失調症(schizophrenia)と診断された。抗精神病薬の内服を開始した2日後、Aさんはそわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回るようになった。Aさんにみられている状態はどれか。
第105回国家試験 午後114
次の文を読み〔問題112〕、〔問題113〕、〔問題114〕の問いに答えよ。
Aさん(19歳、男性、大学生)は、実家近くのアパートに1人で暮らしている。ある日、線路沿いの道を裸足で歩きながら険しい表情でカッターナイフを振り回し、ぶつぶつと独り言を言い続けていたことから警察に保護された。Aさんは、警察から連絡を受けた両親とともに精神科病院を受診したが「自分は命を狙われている」、「この人たちは自分の親じゃない」と言い、医療者に対しても拒否的な態度をとっている。診察の結果、Aさんは統合失調症と診断された。Aさんの頭髪は乱れ、食事や睡眠がとれていない様子であったため、そのまま医療保護入院をすることになった。
〔問題114〕
入院後2か月が経過し、主治医からは退院の話も出始めた。Aさんは入院をきっかけに大学を休学している。Aさんの両親が「Aは学業の遅れを心配して、退院後すぐに復学したいと言っています。Aはすぐに復学できるのでしょうか」と相談してきた。看護師の説明として適切なのはどれか。
第105回国家試験 午後60
精神保健指定医を指定するのはどれか。