30歳の男性。近所の人に会ってもお辞儀はできるが会話ができない。「外出すると知り合いの人に会うので怖い。人と気の利いた話ができない自分はだめな人間」と繰り返し訴える。この患者に行う療法として最も適切なのはどれか。
1→
作業療法には、精神
作業療法があり、作業を通して人との関わりや、作業活動の利用による精神障害の向上や、対人関係能力改善の効果もあるが、選択肢中最も適切であるとはいえない。
2→家族療法は、家族も含めた家族の構成員全体を対象として行われるカウンセリングであるが、設問の患者は外出したくないという旨の話はしているが、同居の家族がいるのかなど、家族に関する情報の記載がない。
家族関係が不明のため、判断材料にかける。
3→
認知行動療法は、行動、情緒、認知における不適応状態を軽減し、適応できる状態にするため行う治療。
うつ病、対人恐怖症などに効果的と言われる。
4→
集団精神療法は、数人でグループを作り話し合うことで、自分だけではないことや、自分の話も人の役に立つことが体験できるのだが、現時点では対人恐怖症と考えられ、会話ができていないため、適切ではない。