次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん (32歳、男性)は、仕事上のストレスを抱えていた際に知人から誘われ、覚せい剤を常用するようになり逮捕された。保釈後、薬物
依存症の治療を受けることができる精神科病院に
入院し、治療プログラムに参加することになった。
問題111
入院後1か月、Aさんは「正直に言うと、今も覚せい剤を使いたいという気持ちがある。もし誘いがあったら、使いたい気持ちを抑えきれないだろう」と悩みを打ち明けた。
Aさんの状態の
アセスメントとして適切なのはどれか。
1→否認とは、防御機制の一つで、自己がその事実をそのまま認めると不安や不快を感じるような外的な現実などを無意識に無視してしまう心の働き。
2→共依存とは、家族の中に薬物
依存症者がいると、その人を「なんとかしよう」として家族はあらゆる手をつくします。懇願したり責めたり、薬を取り上げたり…。
依存症者のおこす問題の尻拭いにも追われます。
3→身体依存とは、例えばアルコールが切れてくるときに
脈拍が速くなったり、発汗・イライラ・手が震えたりする症状を身体依存と言います。 離脱症状が現れないようにさらに薬物を摂取するようになり、さらに身体依存が悪化していく悪循環に陥ります。
4→薬物を繰り返し摂取し、習慣的に使用していると、「ないと物足りない」「その薬物なしではいられない」感情が生まれます。このように薬物に対する渇望・欲求が生じる状態を
精神依存といいます。
5→離脱症状とは薬物およびアルコールなどの嗜好品を、中止や減量した際に生じる様々な身体的・精神的症状のことで、主に
自律神経症状が中心で、動悸、頭痛、めまい、イライラ、不安感、憂うつな気分などが見られる。