1→創傷した面を乾燥させると、
創傷の治癒を促進する各種の細胞増殖因子を含んだ滲出液が乾燥してしまい、創表面の表皮細胞の遊走も妨げられるため、
創傷治癒は遅延する。現在は、
創傷治癒を促進させるためには、湿潤環境のほうがよいとされている。
2→
消毒液は
細菌を死滅させるが、
創傷治癒に必要な細胞までも死滅させてしまうため、治癒が遅延することになる。
感染を伴わない創傷には、
消毒よりも洗浄によって汚れや菌を洗い流すことが良い。
3→創部の清潔を保ち、
創傷の治癒を促進させるためには、
消毒よりも洗浄の方が重要である。
生理食塩水もしくは水道水を用いて創面を洗浄することが推奨される。
4→創面にガーゼを当てると、
創傷治癒を促進する各種の細胞増殖因子を含んだ滲出液がガーゼに吸収されて創面が乾燥してしまうため、
創傷の治癒は遅延する。創面は、適度な湿潤環境を保持するために
ドレッシング材で覆うことが推奨される。