合併症のない全身状態が良好な患者に対して、全身麻酔のための
気管挿管を行い用手換気をしたところ、左
胸郭の拳上が不良であった。原因として考えられるのはどれか。
1→
無気肺とは、肺の含気量の減少により肺容量の減少した状態である。
気道の閉塞、肺の直接圧迫、
肺胞の表面活性低下などによって起こる。
2→
食道挿管の場合、胃内への送気音が聴取できる。右
胸郭の挙上には問題がないようなので、考えにくい。
3→左
胸郭の拳上が不良であり、
気管チューブが右主
気管支に挿入された片肺挿管が考えられる。
挿管したら、
胸郭の動きに左右差がないことを確認すると同時に、左右前胸部・側胸部の聴診で左右差がないこと、再度心窩部の聴診を行って胃内への送気音がないことを確認する。
4→左
胸郭の拳上が不良の原因として、換気量不足は考えにくい。