次の文を読み〔午後問題115〕、〔午後問題116〕、〔午後問題117〕の問いに答えよ。
Aさん(35歳、男性、建設業)は、両親と3人で暮らしている。3年前の仕事中に屋根から転落して、第12胸髄を損傷した。1か月前から車で作業所に通い、作業中はほとんど車椅子に座っている。週1回の
訪問看護を利用している。
〔午後問題115〕
訪問時、
仙骨部に軽度の発赤を認めた。
褥瘡悪化予防のためにAさんに勧める内容で最も適切なのはどれか。
1→作業中はほとんど車椅子に座っているという情報から、
仙骨部にⅠ度の
褥瘡が形成されている状態である。
褥瘡に対してマッサージすると、組織が剥離し悪化させるため行わなわない。
2→リクライニングにすることで座面にかかる体重を分散させることは可能だが、
仙骨部への負担は軽減できない。また、作業の妨げになる恐れがある。
3→両手を使って腰を床面から浮かせる動作をプッシュアップ動作という。
仙骨部の血流を改善させるため、2時間以内ごとに行うと良い。プッシュアップ動作によって
仙骨部の
褥瘡の悪化予防が期待できる。
4→膝関節と
股関節を60度に曲げると、
仙骨部に負担をかける姿勢になり
褥瘡を悪化させてしまう。座るときは、圧力を大腿後面の広い支持面で受けて体重を分散させるため、
股関節、膝関節、足関節の角度を90度にすると良い。