次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(21歳、女性、大学生)は、1人で暮らしている。友人関係のトラブルで
うつ状態になり、3か月前から精神科クリニックへの通院を開始した。
頓用の
抗不安薬を処方され不安が高まったときに服用していたが、徐々に酩酊や陶酔感を得るために服用するようになった。最近は指示された
抗不安薬の量では酩酊や陶酔感が得られなくなってきたため、数日分の薬を溜めて一度に大量に服用するようになった。
抗不安薬を大量に使用した翌日は大学を休むことが続いていた。
Aさんの現在の状態はどれか。
1→急性中毒とは薬物を一度に過量摂取して生命を脅かす状態を指す。今回のAさんは「翌日は大学を休む」など生活への影響が主体であり、急性中毒の臨床像(呼吸抑制・
昏睡など)は描写されていない。
2→
拘禁反応は逮捕・監禁など強い心理的ストレス下で起こる一過性の精神反応であり、今回の事例とは無関係。
3→本来の「不安をやわらげるため」ではなく、「酔うため」に薬を使い、大学を休むなど生活に悪い影響が出ている。これは乱用にあたる。
4→昔のつらい体験や
幻覚が突然よみがえること。今回のケースでは違う。