老年看護学|看護師国家試験問題|221問〜240問

第113回国家試験 午前98

次の文を読み 97~99の問いに答えよ。
Aさん (72歳女性)は、1人で暮らしている。小学校の教員を定年退職後、書道教室に月2回、体操教室に月1回通っている。20年前に高血圧症と診断され、月に1回かかりつけの病院を受診し、内服治療をしている。6か月前から、Aさんは病院の受診日を間違えたり、書道教室の日時を忘れることがあり、かかりつけの医師に相談した。 Aさんは認知症専門医を紹介され、Mini-Mental State Examination(MMSE)18点で、軽度のAlzheimer 〈アルツハイマー〉型認知症と診断された。

診断から2か月後、かかりつけの病院の看護師にAさんは「50年以上住んでいるこの土地で、できるだけ他人の迷惑にならず生活を続けたいと思って貯金もしてきました。私は軽い認知症だと言われたのですが、 これからも自分でお金の管理ができるか心配です。どうしたらよいのでしょうか。私が使えるサービスがあれば知りたいです」と話した。
Aさんが利用できるのはどれか。

第110回国家試験 午前50

加齢によって高齢者に便秘が起こりやすくなる原因で適切なのはどれか。

第112回国家試験 午後112

次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(80歳、女性)は発熱があり、呼吸状態が悪いため、外来を受診し肺炎と診断され緊急入院となった。
入院時、病室でAさんは「ここはどこ」と話し混乱した様子であった。湿性の咳嗽があり、口唇の乾燥が著明である。同居の夫からの情報では、1週間前から食事は摂れていたが、水分摂取量が減っていた。3日前から寝て過ごしていたが、トイレには自分で行くことができていた。身の回りのことは自立している。入院後に点滴静脈内注射1,500mL/日の指示があり、抗菌薬が開始された。
身体所見:身長152㎝、体重45㎏、体温38.0℃、呼吸数32/分、脈拍120/分、整、血圧107/80㎜Hg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)93%(room air)。ジャパン・コーマ・スケール(JCS)Ⅰ-2。
検査所見:赤血球417万/μL、Hb12.5g/dL、白血球16,600//μL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン4.0g/dL、血糖98mg/dL、Na151mEq/L、K4.0mEq/L、Cl97mEq/L、Ca8.7mg/dL、CRP23.0mg/dL。
問題112
Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。

第106回国家試験 午後48

老年期のうつ病に特徴的な症状はどれか。

第112回国家試験 午後114

次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(80歳、女性)は発熱があり、呼吸状態が悪いため、外来を受診し肺炎と診断され緊急入院となった。
入院時、病室でAさんは「ここはどこ」と話し混乱した様子であった。湿性の咳嗽があり、口唇の乾燥が著明である。同居の夫からの情報では、1週間前から食事は摂れていたが、水分摂取量が減っていた。3日前から寝て過ごしていたが、トイレには自分で行くことができていた。身の回りのことは自立している。入院後に点滴静脈内注射1,500mL/日の指示があり、抗菌薬が開始された。
身体所見:身長152㎝、体重45㎏、体温38.0℃、呼吸数32/分、脈拍120/分、整、血圧107/80㎜Hg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)93%(room air)。ジャパン・コーマ・スケール(JCS)Ⅰ-2。
検査所見:赤血球417万/μL、Hb12.5g/dL、白血球16,600//μL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン4.0g/dL、血糖98mg/dL、Na151mEq/L、K4.0mEq/L、Cl97mEq/L、Ca8.7mg/dL、CRP23.0mg/dL。
問題114
入院2日目、病棟の看護師でAさんへの援助の方針について話し合った。Aさんへの対応で適切なのはどれか。

第108回国家試験 午前99

(次の文を読み97、98、99の問いに答えよ。)

Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。

(第 99 問)
朝食前の自己注射によって、Aさんの血糖値は安定していた。6年後、Aさんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、Aさんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後2か月のHbA1c値が上昇していたため、外来看護師がAさんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。Aさんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examinationは29点だった。Aさんの娘に確認すると、Aさんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。
外来の看護師からAさんと娘への助言で最も適切なのはどれか。

第108回国家試験 午後38

成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。

第106回国家試験 午前55

高齢者の活動と休息のリズムの調整について最も適切なのはどれか。

第110回国家試験 午後65

Aさん(79歳、男性)は、1人暮らし。要介護2の認定を受け、訪問看護を利用することになった。初回の訪問時、Aさんは敷いたままの布団の上に座っており「便利だから生活に必要なものを手の届くところに置いているんだよ」と話した。
Aさんの生活様式を尊重した訪問看護師のこのときの声かけで適切なのはどれか。

第101回国家試験 午後64

Aさん(78歳、女性)は、脳梗塞を発症し入院治療した後、回復期リハビリテーション病棟に転棟した。担当の理学療法士は、Aさんは早く自宅に帰りたいと熱心に歩行練習をしていると話していた。転棟後、1週を経過したころから、Aさんは疲労感を訴えて病室で臥床していることが多くなった。理学療法後の血圧と脈拍とに変動はみられない。肝機能と腎機能とに異常はない。Aさん、看護師および担当の理学療法士で検討する内容として最も適切なのはどれか。

第113回国家試験 午後97

次の文を読み 97~99 の問いに答えよ。
Aさん (71歳女性)は夫と10年前に死別し、1人で暮らしている。息子は結婚して他県に住んでいる。Aさんは、3か月前に脳梗塞を発症して要介護1となり、介護老人保健施設に入所した。
Aさんは老人性白内障があるが ADLに支障はなく、認知機能やコミュニケーションに問題はない。 食事は自力で摂取できる。紅茶が好きで、毎日カップ2、3杯は飲んでいる。我慢できない強い尿意があり尿が漏れてしまうため、下着に尿取りパッドを付けている。トイレには自力で移動でき、下着やズボンの上げ下ろしは自立している。排便は2日に1回である。

Aさんの尿失禁の種類で考えられるのはどれか。

第102回国家試験 午後61

Aさん(80歳、女性)は、脳血管性認知症、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点で施設に入所している。看護師が「お風呂に入りますよ」と声をかけると、Aさんは「男の人は入っていないか」と尋ねる。看護師が「男の人はいませんよ」と説明するが、Aさんは「本当にいないのか」と繰り返し、なかなか納得しない。Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

第103回国家試験 午前60

平成25年(2013年)国民生活基礎調査で、同居している主な介護者のストレスや悩みの原因で最も割合の高いのはどれか。【出題103回:105回国試にあわせて改変】

第102回国家試験 午前61

ハヴィガースト、R.J. の老年期における発達課題として正しいのはどれか。

第107回国家試験 午後50

高齢者の薬物動態の特徴で正しいのはどれか。

第106回国家試験 午後47

高齢者施設に入所中のAさん(78歳、女性)は、長期間寝たきり状態で、便秘傾向のため下剤を内服している。下腹部痛と便意を訴えるが3日以上排便がなく、浣腸を行うと短く硬い便塊の後に、多量の軟便が排泄されることが数回続いている。既往歴に、消化管の疾患や痔はない。Aさんの今後の排便に対する看護として最も適切なのはどれか。

第112回国家試験 午後98

次の文章を読み97~99の問いに答えよ
 Aさん(75歳、男性)は1人暮らしで、妻とは5年前に死別し子どもはいない。57歳のときに慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉と診断された。他に既往はない。20歳から喫煙していたが、今は禁煙している。エレベーターのないアパートの4階に住んでおり、家事動作に息苦しさが出現することがあったが、日常生活動作〈ADL〉は自立していた。妻が亡くなってからは食事が不規則になり、インスタント食品ばかり食べていた。入浴はせず週に1回シャワーを浴びていた。
 1週間前から日常生活動作〈ADL〉でも、息苦しさが増強し、食欲がなく、ほとんど食事をしていなかったが、ジュースを500ⅿL/日は飲んでいた。昨日の夕方に37.8℃の発熱があったため、本日かかりつけの病院を受診した。
 受診時の身体所見:体温37.6℃、呼吸数24/分、脈拍94/分、整、血圧138/88㎜Hg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)82%(room air)。
          動脈血液ガス分析(room air):動脈血酸素分圧〈㎩O₂〉45Torr、動脈血二酸化炭素分圧〈㎩CO₂〉58Torr。
 検査所見:赤血球420万/μL、ℍb10.3g/dl、白血球9,500/μL、総蛋白9.5g/dl、アルブミン3.4g/dl、空腹時血糖98㎎/dl、CRP10.1㎎/dl。
 医師の診察の結果、Aさんは慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉の急性増悪と診断された。

問題98
Aさんは入院し、抗菌薬の点滴静脈内注射と酸素投与が開始された。病棟内の歩行の許可が出て、食事も全粥を半分程度は食べることができた。Aさんに起こりうる症状で最も注意が必要なのはどれか。

第105回国家試験 午前50

エイジズムを示す発言はどれか。

第106回国家試験 午前97

次の文を読み〔問題97〕、〔問題98〕、〔問題99〕の問いに答えよ。

Aさん(71歳、女性)は、要介護1で、ベッドからの立ち上がりや入浴などに一部介助を必要とするが、歩行器で室内を移動できる。失禁することがあるため失禁用のパッドを装着している。Aさんは介護老人保健施設の短期入所を利用している。入所した日の夕方から、水様便と嘔吐とがみられ、感染性胃腸炎が疑われてトイレ付きの個室に移動した。

〔問題97〕
感染症の拡大を予防する方法で適切なのはどれか。

第106回国家試験 午後91

次の文を読み〔問題91〕、〔問題92〕、〔問題93〕の問いに答えよ。

Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson病で、現在Hoehn-Yahrの重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。

〔問題91〕
Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。