第113回看護師国家試験 午後8

1→老化により、網膜の周辺部よりも中央部が優先的に影響を受けることは少なく、一般には網膜の周囲部分の細胞機能が低下するため、視野の狭窄が生じることがあります。これにより、周辺視野が減少し、視界が狭くなることが老化に伴う変化の一つです。選択肢1が正解です。

2→老眼として知られる現象により、老化が進むと水晶体の弾力性が低下し、遠くのものを見るときに焦点を合わせることは可能でも、近くのものを見ることが困難になることが一般的です。したがって、近くが見やすくなるというのは誤りです。

3→色覚も老化にともなって衰えることがあり、特に青色を識別する能力が低下しやすいとされています。これは、レンズが黄ばんでくることによる変化が一因とされています。したがって、色の識別がしやすくなるというのは誤りです。

4→明暗順応とは、明るい場所から暗い場所に移動した時、またはその逆の際に、目が新しい環境の光のレベルに適応する過程を指します。老化により、特に暗い環境に適応する速度が遅くなることが知られており、この時間は短縮するのではなく、実際には長くなります。したがって、明暗順応の時間が短縮するというのは誤りです。