1→等容収縮期には、心室が収縮を始め、内圧が急速に上昇します。この時点で
僧帽弁(心房と心室の間の弁)は閉じています。なぜなら、心室の圧力が心房の圧力を上回ると
僧帽弁は閉じ、逆流を防ぐからです。
2→等容収縮期には、
大動脈弁はまだ閉じています。心室の内圧が
大動脈の
血圧を上回ると、
大動脈弁は開きます。しかし、収縮期の初期には、心室の圧力はまだ
大動脈の圧力よりも低いため、
大動脈弁は閉じたままです。
3→等容収縮期では、
左心室の容積は変化せず、内圧だけが上昇します。心室の容積が最小になるのは、収縮が完了し、血液が全て
大動脈に送り出された後の最終収縮期です。
4→収縮期の初期において、
左心室の圧力は上昇していきますが、まだ
大動脈の
血圧を上回っていません。心室の圧力が
大動脈の圧力を上回ると、
大動脈弁は開き、血液が体全体に送られます。したがって、この時点では
左心室の内圧は
大動脈圧よりも低いのです。