Aさん(75歳、女性)は、
終末期の
がんの夫を自宅で介護している。Aさんと夫は自宅での看取りを希望している。Aさんへのケアで最も適切なのはどれか。
1→不安を軽減させるため、
臨死期に起こる身体徴候(呼吸の変化や呻吟など)についてあらかじめ説明しておき、精神的な準備をしてもらう。またその際にはAさんの気持ちを考慮しながら伝えることで、不安の軽減を図れるよう援助する。
2→はじめは自宅での介護を決めていても、状況の変化に応じて、本人や家族が在宅療養の不安を感じることは良くあり得る事である。そのため自宅で看取る意思が揺らぐことのないような支援ではなく、療養者や家族の不安に対する支援が大切である。不安を認めないことはAさんを追い詰めることになるため適切ではない。
3→生前から家族の会への参加を勧めるのは不適切である。まず今はAさんとの時間を大切に過ごすことを勧める方が望ましい。
家族の会への参加は、療養者が亡くなって1か月ほど経過したら訪問や電話訪問、声をかけるなどを行う。必要によっては専門家や遺族の集まりに紹介する。
4→遺族が大切な人を失った悲しみを乗り越えていくプロセスを支援していくことを
グリーフケアという。思い出話をすることは、これまでの人生を肯定的に捉えられるきっかけとなるため望ましい。よって過去の話題を避けることは適切ではない。