下腿の開放骨折のため手術を受けたA君 (8歳、男児)に、 術後の疼痛管理のため患者自己調節鎮痛法(Patient Controlled Analgesia: PCA)を用いた持続的な
静脈内注射を行うことになった。A君は「痛くなるのが怖い」と話している。 看護師はA君に鎮痛薬の追加について説明することにした。
A君への説明で適切なのはどれか。
1→不適切です。理由として、PCAでは痛みの程度に応じて患者が必要な時に操作ボタンを押すことで鎮痛薬を追加するシステムです。一定の時間ごとにボタンを押させることは、患者の痛みの自己コントロールを教える目的には合致しません。
2→この選択肢が正解です。PCAの目的は、患者が自分の痛みをコントロールできるようにすることです。痛みを感じ始めたら、すぐに鎮痛薬を追加できるようにボタンを押すことを指導するのは、痛みを効果的に管理する方法です。
3→「何回でも」という表現は、安全限度を超える使用を勧めてしまうかのように解釈されかねません。PCAには最大投与量などの安全メカニズムがありますが、子供が安全に使用できるように正しい使用方法を指導する必要があります。
4→この選択肢は、PCAの使用方法を理解させるのに適していません。極度の痛みまで我慢させてしまうと、鎮痛薬の効果が十分に発揮されない場合があります。痛みの早い段階で対処することで、より快適な疼痛管理が行えるため、この指導は誤りです。