脳幹出血で四肢麻痺となった78歳の女性が退院し帰宅することとなった。長男の妻が「私が仕事をやめて介護すると家族に決められました」と沈んだ様子で看護師に話した。最初の言葉かけとして適切なのはどれか。
1→「家族に決められた」と話しており、そこに自身の考えは含まれていないように見受けられる。そのため、自身はどう思っているのか、どうしたいのか、思いを吐き出せるような問いかけが適切であると考えられる。
2→何も状況がわかっていない他人から、不用意に、「なんとかなる」と声をかけるのは不適切である。話をしてきてくれているため、こちらも聞く体制をとり、思いの吐露ができる環境づくりも大事である。
3→沈んだ様子からもわかるように、まだ自分が仕事を辞めて介護をするということへ、気持ちが追いついていない。方法よりも先に、思いの傾聴が必要である。
4→介護サービス事業者についての話が出てきているわけではなく、自分が面倒を見なくてはならなくなり、急に自分の置かれた状況が変わってしまった長男嫁の気持ちを汲み取る方が優先である。最初の言葉がけとしては適切ではない。