1→外膜は
大動脈壁の一番外側にある層で、強い結合組織で構成されています。動脈解離が生じる際、外膜ではなく、通常は血管壁の他の部位で解離が起こります。
2→外膜と中膜の間で
大動脈解離が発生することは通常ありません。この領域は強い結合組織によってしっかりと接合されているため、容易には解離しません。
3→中膜は血管壁の中間の層で、
平滑筋や弾性繊維から構成されています。
大動脈解離は、弾性繊維が破損したり、
平滑筋の間を血液が侵入することによって起きることが多いため、この層で偽腔が形成されることが一般的です。選択肢3が正解です。
4→中膜と内膜の間は、中膜の内側を形成する細かい層で、
大動脈解離が起きる場所としては一般的ではありません。通常、解離は中膜において発生します。
5→内膜は
大動脈壁の最も内側の層で、内皮細胞から成り立っています。この層自体が破れることが解離の始まりとなることがありますが、解離自体は内膜ではなく中膜を通じて進行します。