今日も疲れた~。できればもっと休みが欲しいな。
なすこちゃんは自分が働いている病院の休日数って把握できてる?
休日数?あんまり気にしたことがなかったですね。
それは大変だ!休日数を知ることでその職場がちゃんと労働基準法に違反していないか確認できるんだよ。職場によって休日数も異なるから休みを多くとりたいなら把握しておくべきだよ!
もしかして私の病院休みが少ないような気がするからブラックなのかも・・・。どうやって調べればいいのか教えてください!!
それでは看護師が知っておくべき休日の法的なルールについて説明していくよ!
看護師さんが知っておくべき「休日」の真実
労働基準法に定められた休みの数
労働基準法35条1項では、「毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日」を労働者に与えることが義務付けられています。
1週目:休日2日
2週目:休日1日
3週目:休日1日
4週目:休日0日
回数の条件を満たしていれば、特定の曜日に休日を設定する必要はないため、土・日・祝日以外を休日としても法律上は問題ありません。
これで行くと、週0の休みの日が存在しても良いケースが出てきます。
え~!?絶対こんな職場では働きたくないです!!
そんな病院は無いと信じたいけど法律上問題ないケースもあるから、しっかりと休みの取り方については転職する前に知っておくべき情報だよ。
上記に加え、労働基準法では労働時間を「1日に8時間、1週間に40時間を超えてはならない」と定めています。
そのため、1日8時間労働の会社では、週の休日を2日(法定休日と所定休日)取り、調整しているケースが多くなります。
法定休日と所定休日ってなにが違うんですか?
・法定休日:労働基準法で定められた休日
・所定休日:会社が任意で付与する休日
例えば1日8時間勤務、週休1日の企業では法定労働時間と法定休日どちらの要件も満たしているから、所定休日を設定しなくても法律上は問題ないこととなるんだ。
年間の休日数
法律的に何日以上の取得しなさい!という決まりはありません。
ただ、一般的には、週1日以上の休みというルールと週に40時間までの労働時間という二つのルールを掛け合わせると、年間の休日は105日以上が最低のラインになります。
あれ?でも毎週1回の休日の場合は年間の休日数は52日くらいになるから、これだと年間105日という休日の基準を満たしていないですよね?
そのために多くの企業では、年間の休日数の基準を満たすために、法定休日とともに法定外休日を設けているというわけなんだ。
ただし、日数は職場によって異なるため、採用時や転職時にはしっかりと確認しましょう。
有休について
有給休暇取得条件
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えられなければならない。
なんか内容が分かりづらいですね。
労働者が6ヶ月以上勤務して、その期間中に8割以上の出勤日数がある場合に10日以上の有給休暇が取得できるということだよ。有給休暇は連続して取得することも、分割して取得することもできるんだ。
なるほど!あと、雇入れ日と全労働日ってどういうことですか?
・雇入れの日:その会社に入社した日のこと
・全労働日:会社が就業規則で定める所定労働日数のうち、有給休暇の対象期間の労働日の合計
「全労働日の日数÷従業員の出勤日数」を計算して、出勤率が8割を超えている場合に有給休暇が付与されます。
有給休暇付与日数
有給休暇の付与日数は、法律で定められた10日分の有給休暇に加えて、雇入れの日からの勤続年数に応じて増加します。
へぇ~。働くほどに有給を使える回数が増えていくんですね。
最初の付与から1年経つごとに付与日数が増加し、勤続年数3年6ヵ月以降は2日ずつ増えていくんだ。
正社員だけでなくパートで働く従業員も同様に勤続年数に応じて付与日数が増加していきますが、付与日数が異なります。
パートタイム従業員は労働日数や労働時間が少ないため週所定労働日数、または年間の所定労働時間に比例して有給休暇が付与されます。
付与日数と勤続年数の関係は表のようになります。
労働日数 (週/年) | 継続勤務年数 0.5年 | 1.5年 | 2.5年 | 3.5年 | 4.5年 | 5.5年 | 6.5年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
週5日 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
週4日 年169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
週3日 年121~168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
週2日 年73~120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
週1日 年48~72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
勤務年数が増えるごとに有休日数も増え、最大20日まで取得可能です。
こんなにもらえるなんて知らなかったです!
だけど勤続年数が有給取得の条件を満たしていても、出勤日数が全労働日の8割未満の場合は年次有給休暇をもらえないから注意してね。
有休消化率がすごく大事!
転職時の有休消化率は非常に重要です。
・有休消化率が高いことは、その職場が従業員の健康や休養を尊重している証拠であり、良好な労働環境を示す指標となる
・未消化の有休は、退職時に給与として支払われるケースが多いので、金銭的な利益も考慮される(職場によって違いがあるのでチェックが必要)
・休暇をしっかり取得している企業は、ワークライフバランスを重視しており、従業員のモチベーションや定着率も高くなる
だから転職活動時には、有休消化率をチェックすることが非常に重要になる。ということです!
休日の法的ルールについての紹介だったよ。理解できたかな?
はい!とりあえず自分の年間休日と有給休暇がどれくらいあるのか把握してみます!ありがとうございました!
有給休暇取得には一定の条件があるものの、多くの方に認められた権利です。もちろん看護師も例外ではなく、日数の違いはありますがアルバイトやパートでも取得可能です。
有給休暇を取得する時は可能な限り忙しい時期を避けて、早い段階で申請するなどの配慮をしながらお互いに気持ちよく取得するようにしよう!
とはいえ、有給休暇取得率をあげるために個人でできることは限られています。
万が一、有給休暇が取得しにくい職場であれば、これからのことを考えて転職を視野に入れるのも1つの方法です。
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