先生、国家試験の勉強をしているときに、どの血液成分に注目すればいいですか?
良い質問だね!なすこちゃん。国家試験では特に赤血球、白血球、アルブミンの3つがよく出題される。この3つの成分の働きと基準値、異常時の症状についてしっかり理解しておくことが重要だね。
わかりました。具体的にはどのように勉強すればいいですか?
それぞれの成分の基本的な働きと、生理学的な背景、異常値が示す状態について詳しく見ていきましょう。
赤血球の働きとその重要性
赤血球の基本的な働き
赤血球は、ヘモグロビンを含み、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に供給する役割を持っています。
このため、赤血球は酸素運搬の主役として非常に重要です。貧血や多血症の指標となることから、健康状態を示す重要な指標の一つです。
赤血球の解剖生理
赤血球の数は、男性で400~550万/μL、女性で350~500万/μLが正常範囲です。
溶血性貧血や大出血の際には、末梢血液中の赤血球数が増加することがあります。
これは骨髄における赤血球産生の指標となり、貧血の診断にも用いられます。
赤芽球が脱核し、網赤血球を経て赤血球となる過程も理解しておくと良いでしょう。
網赤血球は赤芽球から核が取り除かれた直後の未成熟な細胞であり、成熟赤血球になる前段階の細胞です。
成熟赤血球は網赤血球が産生されてから1~2日経過した細胞で、全身の組織への酸素供給に関与します。
アルブミンの働きとその重要性
アルブミンの合成部位
アルブミンは血清タンパク質の約60%を占めるタンパク質で、肝臓で合成されます。
アルブミンは栄養状態の指標としても重要で、BMIや血清総タンパク値と併せて評価されます。
アルブミンの基準値
アルブミンの基準値は約4.0~5.0g/dLです。
低栄養状態は一般的に血清アルブミン3.5g/dL以下を指します。
アルブミンは膠質浸透圧を維持し、血管内に水を保持する役割の他、脂肪酸やホルモンなど様々な物質と結合し運搬する作用もあります。
アルブミンの低下に関連する疾患
アルブミンが低下すると、血漿膠質浸透圧が低下し、間質液の再吸収が困難になり浮腫が生じます。
アルブミン製剤はこれを補うために使用され、血漿膠質浸透圧を維持し、循環血漿量の確保と重度の浮腫の治療に用いられます。
白血球の働きとその重要性
白血球の基本的な働き
白血球は免疫機能に関与し、生体防御機構の要として働く細胞です。
白血球の一種である好中球やマクロファージは、体内に侵入した細菌や異物を取り込み消化する貪食作用を持ちます。この貪食作用により、体内の無毒化や腫瘍細胞の排除が行われます。
白血球の基準値と異常値
白血球の基準値は3,100~8,400/μLです。
白血球数が高い場合は急性炎症を示し、低い場合は抵抗力が低下して感染しやすい状態を示します。
急性炎症の場合、白血球数は2~3万/μLにまで増加することがあります。
一方、白血球数が減少すると、抵抗力が低下し感染症にかかりやすくなります。
白血球が1,000/μL以下になるとクリーンルーム入室の目安となり、特に好中球数が500/μL以下になると重篤な状態を示します。
白血病と新生児の白血球数
新生児や乳幼児は成人よりも白血球数が多く、新生児では20,000/μLを超えることもあります。
白血病の場合には、白血球が顕著に増加し、血小板と赤血球は減少する特徴が見られます。
実はこの3つは一部だけ。もっと出るとこが知りたい人は?
実はこの3つの成分については、国試に出やすい部分の一部だけを取り出して紹介しているんだよね。
えっ!じゃあもっと出やすいところがあるんんですか?
そう!解剖って範囲が広いじゃない?だから、出る部分だけに絞って勉強しないと点数が取れないんだよね。
わかります。最近詰め込みすぎて、知識が抜け落ちちゃうんですよね。
なので、「そんな全てが知りたい!」「効率的に勉強したい!」って人は、ぜひなすゼミを使ってみて欲しい!
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