別の場所で働くために転職活動をしてきたのはいいけど、今の職場を退職する時ってどうやって進めればいいんだろう?
初めて転職する人は退職をした経験がないから分からないよね。
そうなんですよね。退職をしたいことをなかなか上司に打ち明けられなくて。相談できる相手もいないから困っているんです。
相談しずらい内容だもんね。じゃあ僕から看護師として職場を退職する際の手続きや注意点、そして円満に退職するためのコツを詳しく説明するね!
看護師の退職状況
看護師の離職率
看護師の就業者数は年々右肩上がりで増えています。
だけど、公益社団法人日本看護協会が発表した「2022年 病院看護実態調査」によると、正職員として勤務する看護師の11.6%、既卒採用者の離職率は16.8%、新人看護師は10.3%で初めて10%を超えているんだ。
え~!?就業者数は上がっているけど、その分離職する人も多くなっているってことですね!
全産業での一般労働者の離職率は11.1%であり、ほぼ同程度に感じられますが、近年の医療現場での人手不足を考慮すると深刻な数字であると言えます。
看護師が退職する理由
大きな理由の1つとして結婚や出産、育児といったライフステージの変化によるものがあります。
徐々に男性看護師が増えてきていますが、まだまだ看護師さんは女性が多い職業です。
女性が働きやすいよう環境が整えられている職場が増えているとはいえ、育児をしながらハードな勤務をこなすのは難しいと考える人も多いんだ。
また、勤務の長さや負担の大きさといった要因も退職の理由の1つです。
辞める看護師さんが多いと人手不足になっていきますよね。そうなると、看護師1人あたりの業務量が多くなるから休憩がとれなかったり、残業が増えるから退職したくなる気持ちが分かります。
このような環境から抜け出すために現在の職場を退職し、転職活動をする看護師さんは多い傾向にあるんだ。
現状を打破したい、給料をもっと上げたい、キャリアアップをしたいなど、転職を考えている看護師さんに「ナースタ」では転職活動のお手伝いをしています。
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退職するまでの流れ
看護師としての退職は職場によって多少の違いはありますが、基本的には以下の手順となります。
(1)就業規則を確認し、退職希望日を決める
看護師の退職を考える上で、まずは病院の就業規則を確認しましょう。
退職の意思を示すのは法的には14日前であれば問題ないとされているけど、実際には最低でも1カ月前が一般的だよ。
ただし、規則によってはさらに前もっての通知が求められる場合もあるので把握しておきましょう。
(2)退職の意思・理由を上司へ伝える
次に、直属の上司に退職の意向とその理由を伝えます。
ここが一番緊張するところだな~。
この時に退職届の提出はまだしないでね。あくまで意向の共有が目的だよ。
多くの病院ではこの後、看護部長や事務長との面談が続くケースが多いです。
(3)病院と正式な退職日を相談
シフトや引き継ぎの都合も考慮して、病院と共に正式な退職日を決めましょう。
退職希望日を伝える時は、シフトや引き継ぎなどもあるから最低でも1カ月以上を目安にすると良いよ。
また、有給の消化などは早めに伝えて調整してもらいましょう。
(4)退職届の作成・提出
正式な退職日が固まったら、次は退職届の作成・提出となります。
フォーマットが指定されている場合もあるから確認を怠らないように。あと、退職届は一度受理されると、原則として撤回はできないから注意してね。
撤回できないとなると、本当にこれで良かったとのかと不安になりますね・・・。
意志をしっかり固めてからの提出を心掛けましょう。
退職をする際の注意点
退職する前にやっておかなければならないことなど、退職の際の注意点をご紹介します。
1)後任者への業務引き継ぎ
退職前には、後任者へしっかりと業務の引き継ぎをしておく必要があります。
後を受け継ぐ人が困らないように手順書を作成しておくといいよ。
業務内容にもよりますが、引き継ぎ期間は少なくとも1カ月は必要です。
たしかに。業務のことだけでなく、係や委員会の引き継ぎもあるから余裕を持って行動しないとですね。
後任者の不安や業務の負担を少しでも減らすために、念入りかつ丁寧な引き継ぎを心がけましょう。
2)退職日を書面に残す
病院側との認識違いやトラブルを防止するため、退職日や最終出社日は書面に残しておきましょう。
法的には退職を申し出る方法に決まりはなく、口頭で退職の意思や退職日を伝えるだけでも成立します。
以外に簡単なんですね!
だけど、口頭では証拠が残らないから後々何らかのトラブルが起きた場合に対処できないんだ。
自分自身のためにも、重要な内容はすべて書面で残すことをおすすめします。
3)備品の返却・重要書類の受取
退職時には、備品の返却や重要書類の受取を行います。
備品の返却は基本的に退職日当日か業務が終わった後に行うよ。何を返却する必要があるのか事前にチェックしておくことでスムーズに対応できるよ。
また、重要書類は退職日当日に受け取る場合もあれば、退職後に郵送される場合もあります。
職場に返却するもの(例) | 健康保険証、職員証・職員バッジ、制服、機密資料、鍵など |
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職場から受け取るもの (例) | 離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険者証、年金手帳など |
退職意思の伝え方
職場を円満に退職するには、退職の意思や理由の伝え方がとても大切です。
伝え方によっては相手との認識に違いが起こり、トラブルに発展する可能性があるから注意だよ。
でもどう伝えれば良いのか分からないんですよね。伝え方のコツってありますか?
職場に退職の意思を伝える際のポイントを押さえましょう。
・最初に退職の意思を伝えるのは「直属の上司」
・相手が忙しい時間帯の話し合いは避ける
・退職希望日は退職の意思を伝える日から2~3カ月後がベスト
・退職日や最終出勤日は書面に残しておく
逆に、伝えてはいけない看護師の退職理由は、ネガティブな内容です。
特に下記の不満を退職理由として伝えるのは避けた方がよいでしょう。
円満に退職するためにも、ネガティブな退職理由は極力使わないよう注意してください。
もう辞めるって決まっているからそこまで気を使わなくていいんじゃないですか?
いや、それはどうかと思うよ。職場に退職の意思を伝えても、実際に退職するまでは数カ月程度かかるんだ。その間は通常通り勤務するから、できる限り居心地良く過ごせたほうかいいよね。
また、看護師の退職時だけではなく、新しい職場の面接で前職の退職理由を聞かれた時も、ネガティブな理由は話さないようにしましょう。
ネガティブなことばかりしゃべっていると、マイナスな印象を与えてしまいそうですもんね。
看護師の退職理由で多いのは、出産や育児などのやむを得ない理由、自身のスキルアップなどの前向きな理由です。
人間関係や職場の不満といったネガティブな理由は避けた方がよいでしょう。
退職希望日は余裕を持った日にちを伝える、引き継ぎはできる限り丁寧におこなうというように退職日までの行動に注意を払い、円満退職を目指していこう!
退職は新たなスタート。
上記のポイントを確認しながら、次のステージへと進んでいきましょう!
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